私が初めてメーラを知ったのは、Women in Techをテーマにしたブログ「YOUR STORY」でした。当時、彼女はすでに当社のCIOとして活躍していましたが、正直なところ、「女性のCIOなんて素敵だな」という感想しか持っていませんでした。
でも、ブログで彼女のストーリーを読んで、そんな表面的な感想は一変しました。大学卒業後、親に決められた結婚相手との生活をスタートし、就職活動では何度も偏見に直面しながらも、自分を信じてキャリアを築き上げた彼女。その道のりは、私が想像していた以上に過酷で、それでも彼女は前を向き続けていました。
私自身も、女性の活躍が徐々に注目され始めた頃に社会に出て、偏見や固定観念と向き合ってきた経験があります。ただ、インドで育ったメーラが直面した「挑むことさえ許されない」伝統や家族の期待には、私が経験していない重さがあると感じました。
メーラとの対話から得たこと
実際に彼女と話す機会が訪れたとき、私は事前にブログに赤線を引きながら、聞きたいことを山ほど用意していました。でも、いざ彼女と話し始めると、事前に考えていた質問が段々どうでもよくなっていく感覚がありました。
というのも、メーラはどんな困難に直面しても、それを受け入れ、自分が正しいと思う道を歩み続けてきたからです。その「強さ」や「潔さ」、そして「しなやかさ」が、彼女を前へと進ませているのだと強く感じました。
特に印象に残っているのは、彼女の「私はテクノロジーを人とつなぐ仕事がしたかった」という言葉です。シンプルですが、この言葉から彼女の信念と情熱がひしひしと伝わってきました。彼女と話していると、テクノロジーがただのツールではなく、人と共鳴し、成長し、幸せな未来を築くことができる可能性を秘めているように感じられたのです。
過去を笑い飛ばす力
メーラは決して「苦しい記憶」として自分の過去を語りませんでした。むしろ、彼女はその体験をユーモアを交えて語っていました。スタートアップ時代、唯一の女性だった彼女は「トイレは私だけの専用個室だった」と笑いながら話してくれました。また、「親が決めた結婚相手は最高のチアリーダーだった」と語る姿には、過去の出来事を前向きに捉え、未来につなげる力を感じました。
今の時代に立ちはだかる壁
昔は、偏見や差別が目に見えやすく、戦うべき相手が明確でした。でも、現代の女性たちが向き合っているのは、目に見えない無意識のバイアスや社会の暗黙のルールです。過去に私たちが乗り越えた偏見が、無意識のうちに次世代に新たな壁を作り出してしまうこともあります。
たとえば、女性のキャリア選択に影響を与える潜在的な制限や、「成功モデル」の固定観念。それらが新たな挑戦のハードルになっているのかもしれません。でも、誰もがバイアスを持っていることを認め、その存在を理解することが、多様性(Diversity)や包括(Inclusion)を本当の意味で実現するために必要な第一歩だと感じました。
メーラが伝えたいメッセージ
メーラは「リスクを恐れず、自分の夢を追い続ける大切さ」を語ってくれました。その言葉は、「誰もが自分がなりたい自分になれる」という希望を与えてくれます。
彼女との対話を通して、私は「しなやかさを忘れずに自分らしく生きること」の大切さを学びました。それは、女性だけでなく、すべての人にとって人生の大きなヒントになるのではないでしょうか。
今回のインタビューでメーラが語った経験や想いが、同じような道を歩んでいる方々の背中を押し、新たな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
パロアルトネットワークスでは、進化するサイバー脅威からお客様を守るため、そしてさらなる事業拡大を目指すために、新しい仲間を募集しています。
今回のメーラとの対談を通じて、私たちのビジョンに共感し、一緒に働いてみたいと少しでも感じてくださった方は、ぜひ弊社にご応募ください。
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